最近「ゼロパーティデータ」が注目を浴びているのを知っていますか?ゼロパーティデータは調査企業であるフォレスター(Forrester)が命名した用語です。 「ゼロパーティデータ」はどういったデータのことを言うのか、また、マーケティングにおけるメリットについて見ていきましょう。
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ゼロパーティデータと1stパーティデータの違い
ゼロパーティデータとは、ユーザーの同意を得て収集した1stパーティデータを指します。 自社がユーザーから直接収集した顧客情報「1stパーティデータ」は、メールアドレスや購入履歴、ページの閲覧などが該当しますが、「ゼロパーティデータ」は趣味嗜好など、ユーザーの購買行動や心理に関係する情報が該当します。これらの情報は、デバイスやCookieデータから推測することができないデータです。たとえば、収入や支出行動、興味関心などをユーザー自らが同意して、企業に提供する自己申告の情報となります。
ゼロパーティデータ活用のメリット
ゼロパーティデータは自己申告の情報です。「この企業になら情報を渡しても良い」「この報酬がもらえるなら情報を渡しても良い」というユーザー自身の判断のもとに同意し、自ら提供するデータです。ゼロパーティデータは、企業側からすると、ユーザーのリアルなデータが入ってくるため、ユーザー像をより正確に捉えることができます。また、ユーザーにとっても、どこで得たかわからない情報を使われるのではなく、同意して情報を渡しているため、安心感があります。このように、ユーザーにとっても企業にとっても透明性が高いデータである点がゼロパーティデータのメリットです。
ゼロパーティデータ活用のポイント
ゼロパーティデータは自己申告で提供されるデータであるため、企業側は、ユーザーが情報を提供したくなる仕組みを作る必要があります。まず、データを収集する目的をしっかりと設定します。ユーザーに対して、単に「情報をください」とするのではなく、ユーザーにとって回答のメリットがあったり、楽しめる要素のあるコンテンツによってデータ収集を行いましょう。 ゼロパーティデータのやり取りを通して、企業に対するユーザーの理解が深まれば、ロイヤルカスタマーへと育成することも期待できます。
まとめ
ポストクッキー時代の到来を前に、データ活用を取り巻くさまざまな環境が変化しつつあります。 ユーザーの同意を得たデータは、顧客との高いエンゲージメントを生み出し、正確なマーケティングを実現します。ゼロパーティデータの活用は、ポストCookie時代にさらに注目されていくことでしょう。
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