ユーザに嫌われないWebサイトをつくる! オーバーレイ広告の活用ポイントと注意点

ユーザに嫌われないWebサイトをつくる! オーバーレイ広告の活用ポイントと注意点

ハウツー

画面上に常に表示されるオーバーレイ広告は、クリック数の増大に貢献すると期待されますが、広告を配信する側の意向ばかりを優先させてしまい、ユーザの行動を妨げてしまうと、ブランド認知や商品・サービスの販促に逆効果をもたらします。広告業界では、ユーザからの不満を受けて、悪質なオーバーレイ広告に対して規制する動きも見られるようです。まさに「もろ刃の剣」ともいえるオーバーレイ広告ですが、成功のカギとはどこにあるのでしょうか? 正しくオーバーレイ広告を活用するためのポイントを探っていきます。

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オーバーレイ広告とは?

オーバーレイ広告は主に「モバイル向けの広告」として使われている手法で、閲覧している画面上に固定表示される広告のことを指します。オーバーレイ(Overlay)とは「表面を薄く覆うこと」を意味していますが、その名前が示すように、通常のWeb画面を覆う形で広告が表示されます。

オーバーレイ広告の特長は、画面をスクロールさせても常に広告が表示され続けるため、目に入りやすく、高い訴求効果を期待できることです。また、オーバーレイ広告はアニメーション技術を応用しており、上下移動・拡大縮小・点滅などのさまざまな演出を施すことができます。

オーバーレイ広告にはどのような種類がある?

代表的なオーバーレイ広告の種類としては、以下のようなものが挙げられます。

1.インタースティシャル広告(前面型)

ページの切り替えや遷移時のタイミングで、アプリ画面やWebサイト画面の前面に表示されます。タップして「広告ページへ移動する」もしくは「クローズする」を選択できます。インタースティシャル広告は、以下の2種類に分類することができます。

  • コントラスト
    広告出現時に背景をグレー(またはブラック)にすることで、広告を際立たせる方法です。
  • フォーム
    不動産や保険関連などの広告において、「資料請求」や「問い合わせ」といったユーザからのアクションが欲しいときに使う手法です。

2.アンカー広告

ページの上部または下部に常に表示され、画面スクロールをしてもずっと追従するタイプです。「モバイルビッグバナー」と呼ばれるサイズで常時表示されるのが一般的です。

3.ポップアップ広告

自動的に開く小さいウインドウに広告が表示されるタイプです。別画面に表示される形となっており、パソコン向けの広告でもよく見られます。なお、広告を装った悪質なプログラムにより、ウインドウが多重に表示されるケースもあります。

オーバーレイ広告のメリット・デメリット

続いては、オーバーレイ広告のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

オーバーレイ広告のメリット

オーバーレイ広告には、以下のようなメリットがあると考えられます。

  • 広告コストの軽減
    クリックされたときだけ広告費が課金されるため、コストを最低限に抑えられます。
  • 出稿に対するCTRの向上
    露出が高いため、クリック数の増加が期待できます。
  • コンテンツの適切な絞り込みが可能
    広告と関連性の高いコンテンツに掲載できるので、ユーザの興味に合わせた表示をすることができます。

オーバーレイ広告のデメリット

一方、オーバーレイ広告には次のようなデメリットがあります。

  • 広告数の制限
    利用する広告媒体によっては、複数の広告を同時に表示できない、または数が制限されている場合があります。
  • ユーザビリティの低下
    閲覧の邪魔になるような広告表示は、ユーザビリティを低下させ、商品やブランドのイメージを損ねる可能性があります。
  • ブロック機能による広告の排除
    2019年7月、Google Chromeに広告ブロック機能が追加されます。この機能により、画面の閲覧を大きく妨げたり、しつこく追従してきたりする悪質な広告が排除されるようになります。

※広告ブロックの詳細についてはこちらの記事からも確認できます。(https://www.torimochi.jp/775/

オーバーレイ広告を成功させるには何を工夫すればよい?

オーバーレイ広告はクリック数を高められる効果的な手法のひとつといえますが、その反面、ユーザの閲覧を邪魔し、誤クリックを多発させることも多く、「ユーザから嫌われる」というリスクを含んでいます。オーバーレイ広告を効果的に運用するには、広告を出す側の都合だけでなく、ユーザの利便性も考慮することが重要です。工夫すべき点としては、以下のような項目が考えられます。

1.表示タイミングの工夫

「画面表示後やスクロール後に一定の時間を設ける」、「ユーザのアクションに応じて表示させる」など、うるさいと思われない表示頻度を探ります。

2.デザインの工夫

邪魔に感じない位置、カラーや形状などのルールを決め、それに従って広告を表示させます。

3.コピーライティングの工夫

コンテンツとの関連性をアピールしたうえで、ユーザのメリットを提示して「お得感」を出します。また、広告であることを明確にし、分かりやすい誘導を心がけることも大切です。

まとめ:ユーザの利便性・快適性に着目した広告掲載を!

スマートフォンをはじめ、モバイル全盛の現在において、動的な広告は商品やサービスの販促戦略に欠かせない存在となっています。オーバーレイ広告は、ユーザに対して積極的なアプローチが行え、クリック数の向上を期待できる手法ですが、その反面、ユーザビリティを著しく低下させたり、ペナルティーの対象になったりするなど、ユーザから嫌われる傾向があります。

オーバーレイ広告を導入する際は、コンテンツとの親和性を吟味し、表示タイミングやサイズなどに十分に配慮しておく必要があります。ユーザに受け入れられやすい方向性を見出すことが、オーバーレイ広告運用の重要なポイントといえるでしょう。

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