リテンションマーケティングに取り組もう! ~準備編~

リテンションマーケティングに取り組もう! ~準備編~

ハウツー

マーケティング業界では、新規ユーザの獲得は、既存ユーザの維持の5倍のコストがかかるといわれています。既存ユーザとの良い関係性を築くためには、継続的なコミュニケーション施策が必要です。今回は、Webマーケティングにおいて既存ユーザを逃さないためのリテンションマーケティングとLINEを活用した具体的施策について説明します。

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リテンションマーケティングとは?

リテンション(retention)という言葉には、保持、維持という意味があります。つまり、リテンションマーケティングは、既存ユーザとの安定した関係を維持していくためのマーケティング手法です。新規ユーザに2回目の訪問をしてもらうには、新商品やセール情報を定期的に届け、忘れられてしまうことを防ぐことが大切です。リアル店舗では、ダイレクトメール(DM)によるクーポン配布や新着情報・カタログ配布がリテンションマーケティングといえるでしょう。では、Webの世界ではどうでしょうか?

Webにおけるリテンションマーケティング

ECサイトやWebマガジンでも、リピーター施策は重要です。何度もWebサイトに訪問してもらい商品を購入していただく、たくさんのコンテンツを読んでいただき有料記事を購入していただくことが売上につながります。Webサイトを中心としたビジネスでのリテンションマーケティングは、メールマガジン(メルマガ)の配信が中心となっています。

リテンションマーケティングの一例

  1. メルマガ:新店舗のオープンやセール情報、クーポン配信などの新着情報をメールで届ける。
  2. Webプッシュ通知:オウンドメディア・Webマガジンの新着記事をWebブラウザのプッシュ機能を通して届ける。(以前の記事:Webプッシュ通知を使ってサイト訪問数をUP!)
  3. アプリによるプッシュ通知:スマホアプリやLINEなどのコミュニケーションツールを通して、ユーザに新着情報を届ける。

メールは、ほぼ全ての人が利用している便利なツールですが、メールの受信件数が多いと対象となるメールが埋もれたり、メールシステムの自動フィルタリングによりユーザに認知されないケースもあります。

メルマガの開封率はどれくらい?

開封率とは、送信したメルマガがどれくらいのユーザに開封されたのかを表す指標で、以下の数式で求めることができます。

開封率(%) = 開封数 ÷ 有効配信数 × 100

一般的には、開封率10~30%の間といわれており、送信対象、時間帯、タイトルによって大きく上下します。少しでも開封率を上げるために以下の5点を考慮しましょう。

  1. メルマガの内容に興味を持ちそうなユーザを送信対象にしているか?
  2. 単なるお知らせではなく、ユーザに有益な情報が入っているか?
  3. タイトルにそのことが分かりやすく記述してあるか?
  4. メルマガの本文はコンパクトになっているか?
  5. 受信してすぐに確認できそうな時間に送信予定か?

 

LINE@でのプッシュ配信を試してみよう!

メルマガと同じく、リテンションマーケティングのひとつの取り組みとしてLINEが注目されています。LINEが注目される理由として、メルマガよりも圧倒的に高い開封率があげられます。開封率は50%以上、Webへの遷移率も20%以上は期待できるスマホ時代に登場したリテンションマーケティングツールといえるでしょう。

LINE@(ラインアット)であれば、投資金額も少ないので、WebマガジンやECサイトなどのBtoC系ビジネスに関わっている方は是非チャレンジしてください。下図は、実際にLINE@有効友達数2,000人程度のアカウントで、プッシュ配信を行いWebサイトまで遷移したユーザ数をまとめた結果になります。単純なお知らせの通知でしたが、全体の10%以上のユーザがサイトまで遷移しています。

LINE-TEST-min.jpg

LINE@でのプッシュ配信の流れです。LINEのアカウントをお持ちの場合簡単にアカウントが開設できます。

  1. アカウント開設:こちらからLINE@アカウントを開設します。お試しの場合は一般アカウントを、本格運用する場合は認証済みアカウントがお勧めです。
  2. アカウント設定:アカウント開設後、カバーデザインの変更や基本情報を設定します。こちらでは動画で分かりやすく説明されているので、参考にしてください。
  3. 友達を増やす:Webサイト内に友達追加のボタンを設置したり、各SNSでLINE@アカウントを開設したことを告知しましょう。こちらも参考にしてください。
  4. メッセージの送信:LINE@MANAGERから、メッセージ → 新規作成のメニューを選択して、新規メッセージを送信します。予約投稿もできるので、うまく活用してください。LINE@の有料プランでは、リッチメッセージと言われるリンク付画像を配信することも可能です。友達が増えた段階で検討するのも良いと思います。

まとめ:メルマガを軸にさまざまな方法でリテンションマーケティングに取り組もう!

事業拡大をしていく中で、既存ユーザと良好な関係を維持し続けるリテンションマーケティングは非常に重要です。Webの世界では、メルマガだけではなく、SNSやスマホの普及によりLINE@によるリテンションマーケティングも普及しつつあります。次回からは「とりもち」を使ってWebマガジンをLINE@連携させた事例をご紹介します。

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