Google Chromeで2020年夏にブロックされる不快な広告とは!?
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Google Chromeにてユーザ体験を損ねる有害な広告をブロック(アドブロック、AdBlock、ADブロック、広告ブロックなど)する機能については、こちら(『アドフラウドももう終わり!? Google Chromeが搭載するBetter Ads Standards基準 アドブロック(広告ブロック)の影響を考える』)で紹介しました。今回、新たにブロック対象となる広告を理解し、自社サイトにそのような広告が掲載されていないか今一度チェックしましょう。
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Better Ads StandardsとThe Coalition for Better Ads
Better Ads Standards(優良広告基準)とは、広告エクスペリエンスを改善するために業界団体 Coalition for Better Ads(CBA:優良広告連合)が定めたユーザが不快に感じる広告基準です。
- Coalition for Better Ads(CBA):業界団体名
- Better Ads Standards:CBAが定めた広告基準
2020年8月にブロックされる広告とは?
2020年の8月からブロックされる広告の種類は以下の2つです。
- 3種類の動画広告
- CPUやネットワーク等のリソースを過度に消費する広告
いずれもCBAによるユーザ調査に基づいた改善で、今後も継続的にブロック対象となる広告は拡大することが想定されます。
3種類の動画広告
動画広告は、以下の3種類がブロック対象となります。
1).本編動画の前に表示されるプレロール広告
最初の5秒以内にスキップできない31秒以上の動画広告がブロック対象となります。
リンク:Ad Experience: Long Pre-roll Ads That Can't Be Skipped
ユーザエクスペリエンスを阻害するため広告の長さ・種類に関わらず全てブロックされます。
リンク:Ad Experience: Mid-roll Ads
3).動画コンテンツを覆う(オーバーレイ)画像やテキスト広告
動画プレイヤーの中央部分1/3を占めるか動画コンテンツの20%を占める広告がブロック対象となります。
リンク:Ad Experience: Large display ads
CPUやネットワーク等のリソースを過度に消費する広告
CPUやバッテリー等のハードウェアリソースやネットワークリソースを過度に消費する広告がブロック対象となります。重い広告をブロックする仕組み『Heavy Ad Intervention』は、8月下旬にリリースされるバージョン85に導入されるのではないかとの見方が強まっています。
以下3つの閾値で広告が重いと判断されています。
- CPU使用時間の合計が60秒以上になる場合
- 任意の30秒間のCPU使用時間が15秒以上になる場合
- 消費するネットワーク帯域幅が4MB以上になる場合
リンク:Handling Heavy Ad Interventions
上記に合致する広告コンテンツは、全体の0.3%程度に過ぎませんが、広告で使われるネットワークデータの27%、すべての広告が使うCPUの28%を占めるため、ユーザエクスペリエンスの向上やパケット使用量の削減役立つものと考えられます。削除対象となった広告配信箇所には、広告が削除された旨のメッセージが表示されます。
まとめ
今回紹介した広告ブロック機能は、今後もその対象を拡大していくことが予想されます。広告主や配信事業者であれば、「ユーザが誤クリックしやすい広告やユーザエクスペリエンスを阻害する広告を配信していないか」をWebサイトであれば「対象となりえる広告を掲載していないか」を今一度確認し、更なるサービス改善に務めましょう。
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