ITP2.2がやって来る! クロスドメインでの計測結果に影響有り?

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Apple社が、iOSのブラウザSafari12.1より標準搭載しているITP2.1の次なるバージョンITP2.2の情報が発表されました。今回のアップデートではクッキー(Cookie)に対してどのような制限がかかるのか? 詳しく見ていきましょう。

ITPのおさらいとこれまでの変遷

ITPとは、Intelligent Tracking Prevention(インテリジェント・トラッキング・プリベンション)の頭文字をとったもので、主に広告配信に使用されている「複数のWebサイト(ドメイン)間でユーザを追跡する機能」を制限するためにApple社によって提供されたテクノロジーです。

これまでの変遷

ITP1.0:24時間以内にアクセスがない場合、サードパーティクッキー(3rd Party Cookie)を破棄

参考:Appleユーザ必読!サファリの新機能ITPでcookieの動作が変わる

ITP2.0:サードパーティクッキーの即時破棄

参考:いったい何が進化した? ITP2.0

ITP2.1:ファーストパーティクッキー(1st Party Cookie)の有効期間が7日間に制限

参考:ITP2.1の登場 ~サードパーティだけでなくファーストパーティクッキーにも影響?~

各バージョンへのアップデートとともにクッキーを利用したサービス・ツールベンダーはその対応に追われるようになりました。ようやくITP2.1の影響が出始めたところですが、今回のITP2.2ではどのような制限が追加されるのでしょうか。

ITP2.2での制限事項

追加される制限事項は、「条件付きでファーストパーティクッキーも1日(24時間)で破棄される。」です。では具体的な条件を確認していきましょう。

原文では、「Tracking Via Link Decoration Caps Client-Side Cookies to 1 Day of Storage」と書かれています。リンクデコレーション(Link Decoration)という手法を使って生成されたクライアントサイドのクッキーは1日で破棄されるようです。

リンクデコレーションって何?

リンクデコレーションとは、URLの末尾に情報を付加し、別サイトへ遷移した後に末尾の情報を受け渡す方法です。URLパラメータとも呼ばれています。(例:URLの末尾にhttps://www.torimochi.jp?ID=1234のように情報を付加)このような情報の付加は、通常のWebサイトでよく見られる手法ですが、制限されるのは、リンクデコレーションを利用し、複数サイトでユーザ情報を更新・保持していると判断されたクッキーが対象になります。リンクデコレーション自体がApple社にとっての悪ではありません。

どのような影響が出るの?

リンクデコレーションを利用し、複数サイトでファーストパーティクッキーを利用しているケースが挙げられます。例えば、Googleアナリティクスの複数ドメインを同一ドメインのように計測できる機能(クロスドメイントラッキング)では、サイト間のデータの受け渡しにリンクデコレーションが利用されています。該当サイトにアクセスすると、URL末尾に「?_ga=”数値”」の情報が付与され、複数ドメインをまたいでも同一ドメインのユーザであるような計測が可能になります。

Googleアナリティクスは非常に便利なツールですが、複数のサイトをまたいでユーザの行動をトラッキングできることから、今回のITPアップデートで規制対象になった可能性が考えられます。その他の計測ツールでも同様の影響が考えられますので、Webサイトを運営されている方は、自社で導入しているサービスベンダにその影響を確認してみてはいかがでしょうか。

まだまだ続くITP

ITP2.1が適用されてから、1か月ほどでITP2.2が発表されています。Webサイト・ツール間でこれまでクッキー(Cookie)を利用した情報伝達が一般的でしたが、ここ1年でその常識も完全に変わってしまいました。今後もITPはアップデートされ、影響範囲は拡大していくでしょう。クッキーを使わないトラッキングも考えられますが、Apple社はクッキーを使う・使わないという問題ではなく、ユーザを追従(トラッキング)することを制限の対象としているので根本的な解決にはならないと思われます。ITPに関しては継続してウオッチします。

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