オプトアウトについての解説と今後の方向性

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メールの配信は、顧客とのコンタクトを密にするためにも重要な戦略として位置づけられています。一方、インターネット上での取引やサービス提供が一般化するにつれて、個人情報に関わる問題が増加し、個人情報の取り扱いも厳格化されています。「オプトアウト」はユーザの許可を得ずにメール送付を行うマーケティング方式ですが、すでに新規ユーザに対しては許可なくメールを配信することができなくなっています。今回は、「オプトアウト」について解説します。

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オプトアウトとは?

一般的にオプトアウトとは、「ユーザの許可を得ずにメールを配信すること」を指します。また、メールの登録を解除したり、ターゲティング広告を非表示にしたりすることもオプトアウトと呼ばれています。

オプトアウト方式の場合、企業は取得したメールアドレスの所有者から許可を得ることなく、広告メールやお知らせメールを配信できます。メールが不要なユーザは、自分で解除しなければなりません。解除の操作がなければ承諾していると見なされ、メール配信は継続されます。

オプトアウト(opt-out)の本来の意味は「不参加」や「脱退」などと訳され、反対語はオプトイン(opt-in)になります。オプトアウトは、「企業からのアクション」が先行します。これに対して拒否の場合にのみ、ユーザからアクションが返されることになります。

オプトアウトのメリット

オプトアウトを使うメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 幅広い層に対してアプローチをかけられる
  • 潜在層を掘り起こせる可能性が広がる
  • クッキーや広告識別子によりユーザデータを収集できる
  • ユーザが解除しないうちは発信を続けられる

オプトアウトは、いわば企業側が一方的に情報を発信できる機会となります。解除のアクションを起こさないユーザは情報の受け取りを承諾したことになるので、企業側は新商品や新サービスの紹介をいつでも行えます。

承諾を得る必要があるオプトインよりも多くの消費者をターゲットにできるのが利点です。登録解除をしていないユーザに対して、潜在的なニーズを掘り起こせるチャンスもあります。登録者の層が広ければ広いほど、収集するデータの量も増やせます。

 

オプトアウトを使うデメリットとは?

以前は、メールアドレスを提供したユーザに対してオプトアウトで広告を発信することができましたが、平成20年12月に特定電子メール法が改正され、オプトアウトは認められなくなりました。

現在、広告や宣伝メールなどの配信は、ユーザの承諾を得て行うオプトインへと移行しています。新規ユーザから「情報受け取りの許可」が必要になり、一方的な発信はできません。このルールに反してオプトアウト形式で情報を配信すると、迷惑メールとして行政指導の対象になる可能性があります。

商品やサービスの購入後も、関連する情報の送信について要/不要をユーザに選択してもらわなければなりません。このとき、最初から送信フォームの「要」にチェックを入れておくことは禁止されているため、あくまでユーザの意志が尊重されるようになっています。

オプトアウトの海外事情は?

海外では、オプトアウトはどのように扱われているのでしょうか?

EUではオプトインが主流で、個人情報の収集には事前の同意が必要です。個人の意志に反した状況が生まれないように、事前の予防に重点をおく姿勢が貫かれています。

アメリカでは、2012年に公開された「消費者プライバシー権利章典」において、オプトアウト方式が承認されています。経済優先と合理性を好むお国柄がよく表れているといえ、問題が生じたあとでの事後的対応を良しとしています。

その最も顕著な例がGoogleの「ストリートビュー」です。Googleカーが走り回って収集した風景画像はすべて表示され、個人宅の公開も基本的にはオプトアウトです。当事者が「公開を拒否する」と申し出れば削除できますが、何もアクションを起こさなければ全世界に発信され続けます。

まとめ:日本ではオプトインへの方向性が固まりつつある

過去には、企業がメールアドレスを収集して一斉同報配信するという広告手法もありましたが、現在では違法となります。迷惑メールやフィッシング詐欺などが増加している背景を受けて、ユーザ側の許可を得なければ広告を配信できなくなりました。商品やサービスを購入する際も、「その後のメール配信の有無」をユーザは選択できます。企業側はオプトアウトについて十分に理解し、ユーザの意志を尊重しながらマーケティングを行っていく必要があります。

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