今さら聞けない! SNSマーケティングのメリット&デメリットを学んで効果的運用を目指す

今さら聞けない! SNSマーケティングのメリット&デメリットを学んで効果的運用を目指す

トレンド

今や社会のインフラとなったインターネットにおいて、圧倒的に個人利用が多いのがSNSです。若年層のほとんどが何らかのSNSを活用し、頻繁にアクセスしている傾向が見られます。SNSマーケティングは、SNSの爆発的な拡散力に注目したマーケティング手法です。ただし、正しい運用法を知らないまま手を出してしまうと、企業イメージを損なうリスクがあります。ここではSNSマーケティングを活用するに当たって知っておくべきメリットやデメリット、運用上の注意点について解説します。

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SNSマーケティングとは?

SNSマーケティングは、Facebook、Twitter、Instagram、LINEといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用し、商品・サービスの認知度やブランドイメージを向上させるマーケティング手法のことを指します。SNSの拡散力を利用して、口コミ効果を狙う「バイラルマーケティング」のひとつとして知られています。

SNSはこれまでの媒体とは違って双方向性があるため、企業と消費者が直接コミュニケーションを取ることができます。「共感」や「親近感」を生み出しやすく、末永いファンの獲得につなげやすい媒体といえるでしょう。SNSを上手に活用していくことで、企業ブランディング、広告・販売、ロイヤリティーの向上に大きな効果を見込むことが可能です。

SNSマーケティングのメリットとデメリット

では、SNSマーケティングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか? 具体的に見ていきましょう。

メリット

SNSマーケティングのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 強力な拡散力
  • 潜在層へのアプローチが可能
  • ファンを獲得できる

インターネットを使った顧客獲得の手法としては、SEOによる「検索サイトを介した流入」を目指す方法が挙げられますが、各個人が検索してWebサイトを訪問してもらう必要があるため、その効果は限定的です。対してSNSには強力な拡散力があり、ひとたびムーブメントが起きれば、想定以上の効果を期待できる場合もあります。

SNSの場合、「ユーザ同士のつながり」や「おすすめ機能」などによって、それまで企業やサービスに興味がなかった潜在層へアプローチすることが可能となります。一度コンタクトが取れれば、コミュニケーションを重ねていくことでファンへと育てられる可能性も秘めています。

デメリット

一方、SNSマーケティングには以下のようなデメリットがあります。

  • 炎上によるマイナスイメージが生じるおそれ
  • 情報の信頼性が弱い
  • SEOのような効果が見えづらい
  • ある程度のコストを要する

SNSでの炎上については、企業経営に影響が出る社会問題としてメディアでもよく取り上げられています。ひとたび炎上が起きてしまうと、鎮静化するのは難しく、企業イメージを大きく損なってしまうおそれがあります。

また、膨大な情報にさらされているユーザは、SNSの情報への信頼性に疑問を抱いています。たとえ企業からの発信であっても、信頼を勝ち得るまでには時間がかかると考えられます。そうした意味も含めると、SEOほどの効果はすぐには見えづらい、といえます。

さらに、SNSマーケティングの実施には費用がかかることも忘れてはいけません。どのSNSを使うかにもよりますが、例えばインフルエンサー※を活用する場合は、それなりのギャランティが求められます。そのほか、SNSのユーザ傾向・動向の把握、炎上対策のための監視体制の構築など、思い通りの方向へ促すためには、それ相応の費用をかける必要があります。

インフルエンサー:SNSで多くのフォロワー(ファン)を持ち、情報を発信することで他のユーザ行動に大きな影響を与える人物

SNSマーケティングを実施する際の注意点

SNSマーケティングを成功させるためには、運用ポリシーを明確にすることが重要です。企業のSNS戦略で失敗の原因となるのが、運用に伴う方向性の乱れです。社内向けのマニュアルやルールを明文化し、フォローやリツイート、アカウントの扱い方など、SNSでの運用ポリシーを徹底しておく必要があります。

SNSマーケティングを逆効果にしないためにも、炎上防止のための教育が求められます。ちょっとした「言葉の使い方」や「テーマの取り違い」にもリスクが潜んでいます。炎上防止策とその対処法を十分に検討しておかなければなりません。

SNSは手軽に始められるため、その分野に明るい若手社員に任せがちな傾向がありますが、成果を求めるのであれば運用チームを構成する必要があります。SNSを利用するユーザ層や彼らの興味が「自社のサービスとマッチしているか?」といった事前の情報収集が必須となりますし、そこから「どのような話題づくりをしていくか?」といった戦略を練るのは、片手間では済まない作業となるはずです。質の高いコンテンツを作成し、継続して運用していくための人員、予算組みについても検討が求められます。

SNSマーケティングの事例紹介

最後に、SNSマーケティングで成功した事例をいくつか紹介しておきます。SNSマーケティングの実施を検討する際の参考としてください。

動画メディア「KALOS(カロス)

F1層と呼ばれる女性をターゲットとした美容情報を発信することで、FacebookやInstagramで約45万人のファンを獲得しています。動画の完全視聴率が4割ほどあるという数字も出ており、ユーザの「コンテンツへの満足度の高さ」がうかがえます。

ハーゲンダッツ ジャパン「あのフレーバーをもう一度!フレーバー復活総選挙

過去に販売されたフレーバーのなかで「もう一度食べたい」と思うものを、Facebook、Twitter、mixiから投票してもらうキャンペーン。参加者は1日1回、各SNSから投票することができ、第1位のフレーバーに投票した人には、抽選で1,000名に該当のミニカップ12個入りセットが当たります。投票数は合計16万票を超え、ハーゲンダッツのSNSアカウントの周知に大きな効果を発揮したといわれています。

11月11日「ポッキー&プリッツの日」キャンペーン

日本記念日協会に11月11日が「ポッキー&プリッツの日」として認定されたことを記念したキャンペーン。企画の主旨は「ポッキーについてのつぶやきをTwitterに投稿し、総数で世界記録を立てよう!」というものでした。その結果、「24時間で最も数多いツイートのあったブランド」として世界記録を樹立。購買への訴求のほか、ニュースとしての話題性も高かったため、多くのメディアに取り上げられました。

まとめ:現代の「口コミ」は諸刃の剣(もろはのつるぎ)と心得る

SNSマーケティングの導入は、非常に効果の高い手法であると同時に、大きなダメージにつながるリスクもあります。現代の口コミは過去のものとは違い、とどまるところを知りません。いちど炎上してしまうと、火消しまでに相当な労力と時間を強いられます。それだけに、活用する際は細心の注意と入念な準備が求められます。SNSマーケティングの成功事例をよく研究し、自社にマッチする方法で慎重に進めていきたいものです。