オウンドメディア運用はどうやって始める?問題対処法、おすすめツールまで解説

オウンドメディア運用はどうやって始める?問題対処法、おすすめツールまで解説

ハウツー

昨今、多くのオウンドメディア(自社で所有するメディア)が立ち上げられていますが、数年後まで生き残れるメディアは果たしてどれくらいあるのでしょうか。メディアはコンセプトや運営体制が整っていないと、いずれはユーザが離れ、淘汰されてしまいます。その一方で、息の長いオウンドメディアを構築できれば、新しい事業展開を期待できるかもしれません。そこで今回は、オウンドメディアの運用を始めたいという企業の担当者様向けに、メディア運営の進め方や、問題対処法、おすすめツールなどを紹介します。

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オウンドメディア運用、事前に留意しておくべき点は?

オウンドメディアを運用するにあたって、明確な「コンセプト」設定と「ターゲット」選定は欠かせませんが、同時に、メディア立ち上げにかかる費用についても考慮しておく必要があります。オウンドメディア立ち上げには実際どれくらいの費用がかかるのでしょうか。外部に依頼する場合を想定して、初期費用を調べてみました。

1)LIGの場合

株式会社LIGは、一般的なWebサイト制作だけでなく、コンテンツの制作も手掛けています。制作にかかる費用は内容により異なるため、詳しくは問い合わせが必要ですが、メディアサイトの場合、参考費用は200万円からとなります。

2)ferret Oneの場合

株式会社ベーシックが提供する「ferret One」では、Webサイトの設計から制作・構築、さらに運用までをセットにした「オンボーディングプラン」の場合、年額430万円から。「セルフプラン」の場合は、初期費用10万円、月額5万円となります。セルフプランでは、プラス30万円で、集中的にferret One活用法を学ぶ「FMMレクチャー」を受講できます。また、講義内容には、ferret Oneの操作方法だけではなく、マーケティングの基礎知識なども含まれています。

3)Cloud CMOの場合

MA(マーケティングオートメーション)などのメディア運営に必要な機能が備えられた、株式会社イノーバ自社開発のコンテンツマーケティングツールが「Cloud CMO」です。マーケティングやメディア運営に関するセミナーも充実しています。Cloud CMOの利用料は月額8万円で、Cloud CMOとコンテンツ制作がセットになったパッケージもあります。

このように、オウンドメディア立ち上げにかかる初期費用と範囲は各社によって違います。外部に依頼すると、コンテンツ制作の貴重なノウハウを教えてもらえることも含めて、活用を検討してみるとよいでしょう。

オウンドメディア運用に必要な人材はどこで確保する?

オウンドメディアの運用には、編集者やライター、デザイナーなど、さまざまな人材が必要です。これらの人材を確保することが、メディア運用のカギを握ります。

自社で人材を集める場合は、コアメンバーは正社員、その他は業務委託など、フレキシブルな体制とし、求人サイトやSNSでのスカウト、知人の紹介などを通して人材を確保していくケースが多いようです。例えば、Facebookにはさまざまなクリエーターが集まるグループがあります。そのような場所に必要事項を投稿し、人材を募ることも可能です。ライターやデザイナーの経歴だけではなく、制作物や人柄も参考に、自社の方向性に合った人材に出会うことが重要です。

外部に依頼する場合は、複数のライターを抱えているWeb制作会社や編集プロダクション、クラウドソーシングなどを利用するのが一般的です。これらの企業を介することで、短期間で多くの記事を掲載できるようになります。

運用時の注意点を考える

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を繰り返しながら、オウンドメディアは成長していきます。どれかひとつでも怠ると、徐々にしわ寄せが来てしまうので、目的や目標をしっかりと掲げながら運用していかなければなりません。では、PDCAをどのように回せばよいのでしょうか。オウンドメディアの運用時に注意すべき点と合わせて見ていきましょう。

PDCAの回し方

1. Plan(計画)
しっかりとペルソナを設定したうえで、メディアの方向性を決め、KPI(重要業績評価指標)を設定します。

2. Do(実行)
計画を実行に移します。

3. Check(評価)
アクセス解析をし、「どれくらいのニーズがあったのか」をKPIと照らし合わせて評価します。

4. Action(改善)
改善の方向性を探り、Plan(計画)へとつなげます。この際に、KPIを適時、変更していきます。

オウンドメディアの運営は試行錯誤の連続です。何が正解かは実践した人にしか分かりません。だからこそ、計画・実行・評価・改善を絶え間なく続けていくことが大切です。

メディア運営時に起こりうる問題点

オウンドメディアを運用していると、時に何らかの問題が生じることがあります。そこで、起こりうる問題点とその解決策を整理しておく必要があります。

【問題点1】PVはそこそこあるが、売り上げにつながらない
サイトの導線を見直すことから始めます。また、どこでユーザが離脱しているのかを解析し、そのページの改善を検討してみるのもひとつの手です。

【問題点2】オウンドメディアの認知度を高める方法が分からない

オウンドメディアを「サイト名」で検索して流入してくるユーザは極めてまれな存在です。各ページのSEOをしっかりと行うとともに、SNSを使ったプロモーションも視野に入れておく必要があります。

校正・校閲や監修者の重要性

出版社や新聞社は、社内に校正・校閲の部署を設けているのが一般的です。しかし、オウンドメディアのような小規模メディアでそれを実現するのは難しいのが実情です。そのため、校正・校閲は外部に依頼する、社内の有識者に頼る、校正ソフトを利用する、などの対処法をとる場合が多いようです。特に、法律や医療などを扱うメディアは、適切な監修者をつける必要があります。

オウンドメディアの記事が「炎上」するリスクも頭に入れておかなければなりません。内部のチェック体制が整っていれば未然に防げるケースが多くなり、多少のコストを要しても結果的にオウンドメディアを守ることにつながります。

オウンドメディアの管理者に求められる能力

オウンドメディアを運用する際は、企画力、ディレクション力、品質管理力、そしてコミュニケーション能力に優れた管理者が必要です。人気オウンドメディアの編集長ともなると、他社とのコラボレーションや、イベント・講演会などに参加する機会も増えてきます。編集に関わるスタッフが魅力的な人物であれば、「この人がやっているメディアを見てみたい」と集客につながる可能性もあります。

したがって、オウンドメディアを運用する管理者は、人を動かすことができ、人に好かれやすい人物であることが望ましいと言えます。

オウンドメディア運用におすすめのツール3選

オウンドメディア運用をする際に便利なツールを3つご紹介します。

1. キーワード抽出系ツール

SEOに強いメディアに成長させることができれば、それだけ成果にも結びつきやすくなります。「キーワードプランナー」などのキーワード抽出系ツールを使い、ユーザが求めている情報を提供するように心がけます。

2. 解析系ツール

GoogleアナリティクスやA / Bツールを使ってユーザの動線を知り、改善点を探っていくことも大切です。オウンドメディアの順位調査に便利な「SEOチェキ!」という無料ツールもあります。

3. レコメンド機能系ツール

オウンドメディアの運用において、ユーザの視点はとても重要になります。ユーザの好みに応じてリンクを設置してくれるレコメンド機能を導入すると、サイト滞在時間の向上が見込めます。例えば、東京のおでかけメディア『レッツエンジョイ東京』の場合、レコメンド機能に「とりもち」(提供:SMT株式会社)を導入することでコンテンツの充実を図っています。

オウンドメディア運用に必要なのはPDCAを回せる熱量と人間力

オウンドメディアを運用する際には、PDCAは切り離すことができない重要なキーワードとなります。組織全体を上手に回していくのは、あくまでも「人間」です。すぐに結果が出ない場合もありますが、方向性さえ間違えていなければ、いずれは何らかの変化が生まれるはずです。オウンドメディアは、さまざまな試行錯誤を経て、人気メディアへと成長していきます。そのことを忘れずに、オウンドメディアの運用を楽しみながら、PDCAを円滑に回す努力をしていきましょう。

弊社では、オウンドメディア運営などにおけるコンテンツマーケティングの一助としてコンテンツマッチングサービス「とりもち」を提供しています。 お持ちの記事コンテンツの有効活用や記事登録の手間軽減など、オウンドメディア運営の負担を抑えることが可能です。 オウンドメディアの運営でお悩みがあれば、ぜひご相談ください。

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