ターゲットを見極める!ペルソナマーケティング

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商品・サービスの開発、プロモーションの企画を行う際に欠かせない「ペルソナマーケティング」。適切なペルソナ(ターゲット層)を想定し、それに基づいて効果的にマーケティングを進めていくことが、プロジェクトの成否を分けるといっても過言ではありません。ペルソナマーケティングの概要や進め方、成功事例について紹介します。

ペルソナマーケティングとは?

ペルソナ(Persona)は、(劇で使う)「仮面」や「外的人格」といった意味を持つ英単語です。マーケティングにおいては、商品・サービスに対する典型的なユーザ像、モデルユーザのことを指します。ペルソナマーケティングを行う際は、モデルとなる人物の年齢 / 性別 / 職業 / 趣味 / 年収 / 生活環境 / ライフスタイル / 家族構成などを細かく想定する必要があります。

ペルソナマーケティングの大きな特徴は、ペルソナに対して商品を開発し、プロモーションを行うことです。似たような手法に「ターゲットマーケティング」がありますが、ペルソナマーケティングのほうがユーザの設定がより緻密であるといえます。

ペルソナマーケティングの流れ

ペルソナマーケティングを行うときの具体的な流れは、以下のとおりです。

1. ペルソナを作る

例えば、「30代後半の既婚女性。幼稚園と小学校に通う子供が2人おり、週3回スーパーマーケットでレジ打ちのパートをしている。健康にとても気を使っていて、サプリメントを試すことが好き。自然食品の店によく行く」といった具合にかなり細かく人物像を想定します。

2. ペルソナに合う商品・サービスを開発

想定したペルソナに合わせて、商品やサービスを開発します。たとえば、「苦くなく、子供でも飲みやすい、手軽な野菜ジュース。新鮮な野菜や果物をたっぷり使っており、栄養満点」といったように、ペルソナを意識した商品開発を行います。

3. ペルソナに対して効果的なプロモーションを行う

「ママ友会が頻繁に行われるカフェで試飲キャンペーンを行う」、「幼稚園のイベントでサンプリングを行う」などのプロモーションを企画します。ペルソナマーケティングでは、統一性が重要視されます。商品の開発時から、誰に向けた商品なのか(どんなペルソナに向けた商品なのか)を強く意識し、その姿勢をプロモーションから販売まで一貫して崩さないことが大切です。イメージしたペルソナを関係者全員で共有し、最後まで突き進めていく必要があります。

事例で学ぶペルソナマーケティング

企業が実施したペルソナマーケティングのうち、成功を残した事例をいくつか紹介します。

「カルビー」の事例

20~30代の女性にはあまり売れていなかったスナック菓子。カルビーは、今まで目を向けていなかった層に対してペルソナを作り上げ、商品を開発しました。「27歳、独身女性、文京区在住」といったペルソナに合わせて、商品デザインからプロモーションに採用したモデルまで一貫したマーケティングを展開。その結果、じゃがいもを使用したスナック菓子「ジャガビー」は、生産が追い付かなくなるほど大ヒットしました。

「スープストックトーキョー」の事例

スープ専門店として広く知られるようになったスープストックトーキョー。経済的に余裕があるバリバリのキャリアウーマンで、シンプルでセンスのよいモノを求めている『秋野つゆ』というペルソナを想定。ペルソナに合わせた経営戦略を行うことで、創業10年で売上高42億円を達成しました。高めの価格設定、オフィス街への出店など、徹底したブランディングとマーケティングが成功につながった、といわれています。

「アサヒビール」の事例

2,000人の消費者インタビューから導き出した「年収900万、自営業で44歳。妻と二人の子供がいる男性」をペルソナとして想定し、「クールドラフト」を発売。冷たさをアピールした商品名にすると同時に、パッケージもペルソナに基づいて開発、デザインされました。結果的には、3か月で6,000万本というヒット商品になりました。

ペルソナをしっかりと構築することが大切

明確なペルソナを作ることで、商品開発からプロモーション活動、販売方法に至るまで、一貫性のある戦略を打ち出せるようになります。所属部署に関わらず、関係者全員が同じペルソナを共有することで、同じ目標に向かって突き進むことができます。ペルソナマーケティングにおいて最も重要なポイントは、最初にペルソナをきちんと作りあげることです。これがプロジェクトの成否を分けるといっても過言ではありません。