Webユーザビリティ改善のチェックポイントと良質サイトの例

Webユーザビリティ改善のチェックポイントと良質サイトの例

ハウツー

トライベック・ストラテジー株式会社が実施した「Webユーザビリティランキング<引越し会社編2018>」で、クロネコヤマト引越センターが1位に選ばれました。どのような点が評価されたのでしょうか。そもそも、Webユーザビリティとは何なのでしょうか。Webユーザビリティ改善のチェックポイントを交えつつ解説します。

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Webユーザビリティとは?

「Webユーザビリティ」とは、Webサイトの使いやすさを示したものです。単にデザイン的な見やすさだけでなく、初めてサイトを訪れたユーザでも迷子にならないように工夫された情報配置、ページ表示の最適化など、Webサイトの全体的な構成によりユーザビリティの評価は決まります。

Webユーザビリティと混合しやすい用語として「アクセシビリティ」という言葉もあります。こちらは、高齢者や障がい者を含む、あらゆる方が「環境に左右されずに使えるか?」という度合いを表しています。たとえば、音声案内ガイドなどがアクセシビリティに該当します。

Webユーザビリティのチェック&改善ポイント

Webユーザビリティについて、世界的な工業基準を定める国際機関・ISO(国際標準化機構)が指針を示しています。「ユーザビリティ(usability)」、「有効性(effectiveness)」、「効率性(efficiency)」、「満足度(satisfaction)」「利用状況(context of use)」の5つに分類されます。

企業などが提供している無料・有料のWebユーザビリティチェックを行うと、自社のWebサイトの問題点や改善点を把握することができます。そこまでするのが難しい場合は、以下の5つの観点をチェックしてみることをお勧めします。

1.明確さはあるか

どこに何の項目があるかをすぐに把握でき、迷わずに利用することができるか。現在、「どのページにいるか?」が分かるようになっているか、など。

2.効率的であるか

「戻る」を押すと「前のページ」ではなく「トップページ」へ飛んでしまう、といったユーザの手間を増やすサイトになっていないか、など。

3.覚えやすいか

商品や会社のサイトのイメージは合っているか、使い方は複雑ではないか、など。

4.混乱しないか

広告とコンテンツを区別しやすいデザインになっているか、問題が生じた際にエラーメッセージはきちんと表示されるか、など。

5.興味深さ

スマートフォンを含め、どんなブラウザでも全てのページを閲覧できるか。興味を継続できる工夫が施されているか、工事中のページはないか。コンテンツの内容が充実しており、ユーザのニーズに合っているか、など。

Webユーザビリティの高いサイト例

Webユーザビリティを検証するときの参考として、高い評価を得ているWebサイトをいくつか紹介しておきましょう。

クロネコヤマト引越センター

冒頭で紹介した「Webユーザビリティランキング<引越し会社編2018>」において、1位を獲得したクロネコヤマト引越センター(ヤマトホームコンビニエンス株式会社)。「ナビゲーションの使いやすさ」や「コンテンツの適切性」が高評価を受けました。コンテンツがわかりやすく、ユーザが迷わないところが好感触を得ていると思われます。

東京メトロ

「Webユーザビリティランキング2017<鉄道・運輸業界編>」で3位となった東京地下鉄株式会社は、トップページに路線名をアイコン化して表示することで、ユーザの「ひと手間」を軽減しています。また、沿線周辺の情報も充実しており、楽しめる構成になっています。サイト間の移動が自由にできる「ナビゲーションの使いやすさ」も高評価を得ているようです。

Webユーザビリティの高いサイトは、ユーザを迷わせない

Webユーザビリティが高いサイトは、ユーザの知りたいことが「ワンクリック」で見つかる構成になっています。また、トップページに戻りやすい、色の統一性があるなど、ユーザを飽きさせず、迷子にさせない工夫が随所に施されています。視覚的にわかりやすい構成にすることは、アクセシビリティの観点からも重要です。そのほか、2020年に開催される東京オリンピックに合わせて、外国人がWebサイトを見る機会も増えていくと予想されます。そのため、Webサイトの英語対応も重要な課題のひとつになると考えられます。

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